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親の介護費用にはいくら必要?知っておくべきお金のこと

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親が寝たきり!介護費用は?

親の介護費用に必要な金額をご存知ですか?平均的には40代~50代の方が70代~80代の親を介護する頃になると思います。私は30代半ばで介護の時期がきましたが、100万前後の費用がかかりました。

70代に入ると介護を必要とする人の割合が急速に増えていき、80代後半になると半数以上の方が要介護状態となります。「うちの親はまだ大丈夫」と思っていても、例えば脳梗塞を発症すると、「昨日まで普通に生活していた親がたちまち寝たきりになる」ということも。

また、ちょっとした油断で大きく転倒し「大腿骨の骨折で車イスがなければ移動できなくなる」といった事態もありえます。私の両親もある日突然倒れ、一人では生活できない状態となりました。「親の介護は突然やってくる」と考えるべきかもしれません。

 

両親の介護で考えるべき「お金」のこと

公益財団法人「生命保険文化センター」の調査によれば、介護保険の要支援・要介護認定を受ける人の割合は、以下のようになっています。

60~69歳 3%以下
70~74歳 6.1%
75~79歳 12.9%
80~84歳 28.2%
85歳以上 60%以上

親の介護に直面したとき、まず考えるべきは「お金」のことです。親を介護するにあたって、「自宅で在宅介護をしていく方法」「老人ホーム等に入居して介護士にお世話になる方法」とがあります。

どちらの方法を取るにしても、毎月一定額の介護費用を負担しなければなりません。そこで、親の介護には実際いくらぐらいかかるのか?在宅介護施設介護の場合に分けて解説していきます。

介護費用の経済的負担に備える方法とは?

 

親が要介護状態となったときに考えなければいけないのは、どうやって介護をしていくか?ということだけではありません。「毎月かかる介護費用を誰がどのように負担していくか」ということも決める必要があります。

普段は仲の良い家族・兄弟姉妹であっても、お金のことが絡んでくるとお互いに譲らなくなり、親族内で不和が生じることもあります。内輪もめを未然に防ぐためにも、親が元気なうちから、「親が倒れたときの経済的負担をどうするか」を決めておきましょう。

親の介護費用は誰が捻出するべき?

介護費用を誰が担うかを考える際、まず確認すべきなのは親の貯金や年金収入の状況です。介護費用は「まず親のお金を使うこと」が基本です。

子どもたちにも自分の老後や家族の生活があるので、自分の貯金や収入から介護費用を捻出すると、そちらに大きなしわ寄せがきます。

子どもは親と同居していても親の資産状況を知らないことが多く、親が突然倒れたとき、「自分の収入や貯金から親の介護費用を捻出する」という人も少なくありません。

子どもが自分の収入・貯金を削って親の介護をし、親が亡くなった後に、実は相当の資産を持っていたことが分かる・・・ということも多いのです。そのようなことにならないよう、親がある程度元気なうちから親の資産・収入状況を把握し、介護に備えましょう。

介護費用への支援

 

親に十分な資産や年金収入があるなら問題ないのですが、必ずしもそうとは限りません。貯金がなくて年金額も少ないという場合は、子ども側で介護費用を負担することが必要になります。

この場合、よく言われるのが「親と同居している子どもが負担すべき」という意見です。例えば親が長男と同居しているなら、介護負担に合わせて生じる介護費用の負担も長男が背負うべき・・・という見方があります。

親の身体介護をしているのに、さらにお金まで負担すると、親と同居している長男は一方的に過度な負担を負うことになります。こうなると、「自分にだけ介護負担を押し付けて!」と後々、兄弟姉妹間でのトラブルに発展する恐れも出てくるでしょう。

このケースで検討すべきなのが、一緒に暮らしていない兄弟・姉妹による経済的な支援です。親と離れて暮らす子どもは身体介護の負担がないので、その分金銭面での負担をしてもらう・・・という取り決めを事前にしておくと「介護負担における公平性」を確保しやすくなります。

私の母は貯金が少なくて働いていなかったので「年金収入+私からの援助」という生活を送っていました。姉(既婚)からの援助や介護は期待できなかったので、近所に住む私が母の面倒を見てましたが、この時期はかなり大変だったのを覚えています。

リバースモーゲージとマイホーム買い上げ制度を利用する

親の介護費用をどうしても捻出できないときは、住んでいる不動産を担保にして介護費用を捻出するという方法があります。その一つが「リバースモーゲージ」という方法です。

リバースモーゲージとは、現在親が住んでいる家を担保に融資を受け、親の死後に家を売却して返却するという制度のことです。この方法の最大メリットは、親が生きている間は、融資を受けながら自宅で在宅介護を継続できるという点です。

 

厚生労働省や住宅金融支援機構が行っている公的プランと、金融機関やハウスメーカーが行っている民間プランとがあります。
また、50歳以上の人の自宅を借り上げて、賃貸住宅として転貸する「マイホーム借り上げ制度」も、介護費用を得るための一つの方法です。

「移住・住み替え支援機構」が自宅を借り上げ、子育て世代などに貸すのですが、その際の貸出し料を親の介護に充てることができます。
ただ、こちらは住み替えが必要になるので、老人ホームに入居して介護を受けてもらう場合の費用捻出法と言えるでしょう。

リバースモーゲージとは異なり、あくまで移住・住み替え機構に「貸す」だけなので、子どもは親の死後に自宅を相続することができます。実家で一人暮らしをしている親が、要介護状態となった場合に有効となる手法です。

在宅介護をした場合に必要となる費用は?

在宅介護の費用は?

自宅で親の介護を行う在宅介護は、食事・入浴・排せつの介助を家族が担うことになります。老人ホーム入居に比べると安くはなりますが、それでも訪問系・通所系の介護サービスを利用するほか、医療費・おむつ代などさまざまな費用が必要になるので、毎月一定額の負担は覚悟しなければなりません。

在宅介護の費用はどのくらい必要?

親の心身状態、介護サービスの利用頻度で介護費用が変わります。公益財団法人「家計経済研究所」(2016年)によれば、在宅介護の費用は一人当たり平均で月額6万9,000円掛かります。(参考:家計経済研究所「在宅介護にかかる費用」

内訳は介護サービスにかかる費用の平均が月額3万7,000円、介護サービス以外のおむつ代や各種介護用品の費用が平均で月額3万2,000円となります。介護サービスの費用は、介護保険の要介護認定(要支援1~2、要介護1~5)の段階が高いほど、高額化するのが一般的です。

また、「公益財団法人 生命保険文化センター」の調査によれば、介護費用の平均は月額7.9万円。介護を始める際に必要となる一時費用(介護ベッドや車いすなどの福祉用具を準備するための費用や自宅のバリアフリー改修費など)が平均で80万円かかると試算しています。

在宅介護:平均費用のまとめ

  • 1家計経済研究所の試算・・・月額費用6万9,000円(介護サービス費用3万7,000円、介護サービス以外の費用3万2,000円)
  • 2生命保険文化センターの試算・・・月額費用7万9,000円、介護開始時の一時費用80万円

在宅介護にかかる費用の総額は?

生命保険文化センターの調査によれば、介護者が倒れてから介護を終えるまで(亡くなるまで)の平均期間は4年11ヵ月です。

同センターが試算した月額費用を掛け合わせると「7万9,000円×59カ月=466万1,000円」となります。これに一時費用の80万円を加えると「546万1,000円」という計算となり、介護の総費用は約550万円かかる計算になるわけです。

老人ホームで介護を受ける場合、費用はどのくらい必要?

老人ホームの介護費用

親の介護方法には、在宅介護のほかに老人ホームに入居して介護を受けてもらう方法もあります。この場合、家族は身体介護の負担を負わなくて済みますが、老人ホームの入居費用を支払わなければなりません。

入居費用は月額にかかる費用のほか、有料老人ホームの場合は入居一時金を負担しなければならないことも多く、施設によっては高額になります。

特別養護老人ホームの費用はどのくらい?

 

特別養護老人ホームは社会福祉法人や自治体が運営し、介護保険制度における「施設サービス」に属する公的施設です。

入居費用のほとんどが介護保険適用となり、さらにその約半額が医療費控除の対象となるなど、優遇措置が多いのが特徴です。おむつ代も施設の利用料金に含まれているので、要介護度が高い方はその分の費用も浮かせることができます。

ただし、入居費用が安いこともあって、特別養護老人ホームには入居申込者が殺到しています。ベッドが空くまで待機する「待機者」が列をなしていことも少なくありません。待機者数が多いと、月・年単位の待機時間が必要になります。

月額料金の相場は、施設の立地場所や施設形態(多床室型・従来型個室・ユニット型個室・ユニット型準個室)によって変わりますが、6~15万円ほどです。

有料老人ホームの費用はどのくらい?

有料老人ホームで介護を受ける場合、以下のパターンで介護サービスの費用負担が変わります。

ポイント

  • 1特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設(介護付き有料老人ホーム)
  • 2指定を受けていない施設(住宅型有料老人ホーム)
1介護付有料老人ホームの場合
介護費用(介護サービスの自己負担額)は要介護認定の段階ごとに毎月定額。施設所属の介護職員から直接介護サービスを受けるという形になります。
2住宅型有料老人ホーム
介護サービスの在宅介護の場合と同じです。訪問介護や通所介護を利用することになり、介護サービスを利用した分だけ介護費用を負担する形になります。

入居費用の形態は「介護付」「住宅型」も同様で、家賃の前払い金である「入居一時金」と家賃や食費などの生活費を含む「月額費用」が必要です。
※「介護付」の場合、介護費用は定額なので月額費用に含む形で計算されるのが一般的

相場としては入居一時金が数十万円~数千万円、月額費用の相場は15~35万円です。特養に比べると高額になり、高級志向の「住宅型」の場合は、入居一時金が数億円になることもあります。

老人ホーム入居費用のまとめ

  • 1特別養護老人ホーム:月額費用6~15万円、入居一時金0円
  • 2介護付き有料老人ホーム:月額費用15~35万円、入居一時金数十万~数千万円
  • 3住宅型有料老人ホーム:月額費用15~35万円、入居一時金数十万~数億円

介護費用の準備は早めにしておくことが大事

親は70代~80代になってくると、いつ介護の状態になってもおかしくありません。親が倒れてから慌てないように、親が元気なうちにどのように介護費用を負担していくか話し合っておくことが大事です。

特に老人ホームへの入居を考えるなら、費用が大きくなるため早いうちから資金を準備していくことも必要になります。